400GbEに対応した最もコンパクトなMXルーター

ルーティング

通信サービスを提供する事業者、クラウド事業者、サービスプロバイダの設備ネットワークにはハイパフォーマンスでスケーラブルなルーターが導入されています。
今回はジュニパーネットワークスのエッジルーターMXシリーズの中から400GbEに対応した最新モデルを取り上げたいと思います。

ジュニパー MXシリーズの代表モデル

MXルーターは、サービスリッチで幅広い機能と高いスケーラビリティのバランスを提供するエッジルーターです。
統合型モビリティ、IoT、ビジネス、およびケーブル環境を最適化するためにエッジに展開でき、マルチサービスエッジや統合型コアアーキテクチャでも使用できます。
下図は最新世代のモデルになりますが、400G時代の到来に合わせて高速ポートの最適化が図られており、400GbEに対応し最も小型なモデルがMX304となります。

■MXシリーズ ユニバーサル ルーティング プラットフォーム

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MX304の概要

MX304 ユニバーサル ルーティング プラットフォームは、スペースやパワーが制限された環境に対して、大規模な拡張および効率を提供します。
自動化機能を搭載したキャリアグレードのマルチサービス プラットフォームで、オペレーターは常に拡大する帯域幅、加入者、サービスの需要を満たすことができます。

MX304は、2RUユニットで4.8Tbpsのシステム容量を実現すると共に、Gbpsあたり0.3Wという優れた電力性能を達成しています。
ラインレート400 GbEのMACsec暗号化と最新のコヒーレントプラグ(400ZR/ZR+)のサポートにより、セキュアな長距離伝送が可能になりました。

MX304の概要

外観と仕様

奥行を61cmにおさえたコンパクトな2RUサイズのシャーシーと、MXシリーズでは初のユニバーサルなスロット機構(ルーティングエンジンとラインカードを同一スロットに選択収容可能)を採用したことにより、ネットワークの可用性と性能を柔軟に構成できるようになりました。

外観と仕様

ルーティングエンジン

コントロールプレーンには、Icekakeと呼ばれる最新アーキテクチャに基づいた64ビットマイクロプロセッサが搭載されたルーティングエンジンを最大2基搭載できます。
全てのルーティングプロトコルやルーターインターフェイスを制御、さらにはシャーシー運用、システム管理、ルーターへのユーザーアクセスなどの機能を管理します。これらのプロセスはカーネル上で実行されます。
カーネルは、専用の高帯域幅の管理チャネルを通してラインカード(LMIC)上のパケット転送エンジン(PFE)と対話するため、コントロールプレーンと転送プレーンが明確に分離されています。

ラインカード(LMIC)

第6世代のプログラマブルなTrioチップセットを搭載したMX304は、高密度のフォームファクターでかつてないほどの帯域幅を実現し、LMICにより、ルーティング、スイッチング、インラインサービス、加入者管理、階層型サービス品質(HQoS)をはじめとする数多くの機能を提供します。
LMICは、10 GbE、25 GbE、40 GbE、50 GbE、100 GbE、400 GbEのインタフェースを自由に組み合わせて、接続性に関するユーザー固有の要件に柔軟かつ効率的に対応できます。

ラインカード(LMIC) ・1.6T容量のラインカード(Trio6 YT ASICを1個搭載)
・各GROUPは、1 x400GbE または 4 x100GbEを提供
・マルチレート対応(10GbE/25GbE/40GbE/50GbE/100GbE/400GbE)
・インラインMACsec(400GbEを含む全ポート)

ユースケース

MX304は他のMXシリーズルーターと同様にビジネスエッジ、データセンターエッジ、VPCエッジ、ピアリングなど幅広い用途でご利用いただけます。


ユースケース
適応箇所イメージ

ライセンスオプション

他のMXシリーズと同じく、MX304でもフレックス・ソフトウェアと呼ばれるライセンスモデルが採用されています。これはハードウェアと機能を切り離し、ユースケースに応じて必要な機能をライセンスとして選択するというものです。
この機能ライセンスは、利用期間に合わせたサブスクリプションとして導入することもできますし、パーペチュアルライセンス(永久ライセンス)も選択可能です。
利用可能な機能と対応スケールが異なる2種類のライセンス(AdvancedもしくはPremium)のどちらかをユースケースに合わせて選択します。 各ライセンスの詳細は下記図をご覧ください。

ライセンスオプション ※Juniper Flex Program Guideはこちら

MX10003との比較例

ポート単価比較

ここからは価格比較になります。
モジュラー型シャーシーを採用したモデルではMX304に最も近いM10003を比較対象にしました。
HWはフル冗長構成とし、SWは弊社お客様で最も多く選択されているAdvancedライセンス(パーペチュアル)を組み込んだシステム価格をベースに試算しています。
具体金額は記載していませんが、MX10003のポート単価を100とした場合、MX304の相対ポート単価を出しています。
最新世代のMX304は400GbEと100GbEの最適化が図られており、100GbE単価はMX304がMX10003を25%程下回っています。
40GbEと10GbEでは逆に割高ですが、MX304ではQSFP-DD対応の400GbEオプティクスやコヒーレントプラグに加え、50GbEや25GbEもサポートされており魅力的です。

ポート単価比較

MX304の選択シーン

400GbEに対応した最新の小型MXルーターを見てきましたが、最後に他のMXシリーズからの乗り換えや移行でもMX304は候補になりえます。以下シーンもご参考いただければと思います。

MX304の選択シーン
ジュニパーネットワークスのエッジルーターMXシリーズの中から、400GbEに対応した最新モデルMX304をご紹介してきました。
最もコンパクトなMXルーターでもあるMX304の詳しい情報、価格はダウンロード資料でご確認いただけます。気になる方はぜひご覧ください。

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