EX4200事例 株式会社サイバーエージェント様
常に進化するビジネスと組織。その変化への対応には、柔軟かつ
スピーディーにネットワークを構築できるジュニパーEX4200のバーチャルシャーシ技術が有効でした。
- 企業名株式会社サイバーエージェント
- 設立1998年3月18日
- 所在地Ameba関連事業、インターネットメディア事業、インターネット広告代理事業、投資育成事業
- 取材対象株式会社サイバーエージェント
人事本部 全社人事グループ シニアスタッフ 安在 亮 氏
インターネット総合サービス企業「株式会社サイバーエージェント(以下、サイバーエージェント)」では、オフィスのフロア拡張に伴い、ジュニパーネットワークス(以下、ジュニパー)の「EX4200イーサネットスイッチ(以下、EX4200)」を導入。各フロアのネットワークを仮想化することでフロア間のアップリンクの数を減らし、バーチャルシャーシの技術により柔軟なネットワークが設計できる環境を実現した。EX4200を導入した経緯とその効果についてお話を伺った。
サイバーエージェントの事業概要
サイバーエージェントの事業概要を紹介してください。
当社は国内でも有数のインターネットサービス「Ameba」を運営し、インターネット広告代理事業において国内トップクラスの実績をあげているインターネット総合サービス企業です。おかげさまで2004年9月にサービスを開始した「Ameba」の会員数は、2010年7月に1000万人を突破しました。最近では、仮想空間「アメーバピグ」のサービスがとても好評で、サービス開始後1年半足らずで、利用者数が400万人を突破(2010年6月時点)しています。
このようなブログやコミュニティサイトのほかにも、価格比較サイトをはじめ、ポイントサービス、インターネット上の広告など当グループが手がけているサービスは幅広く、インターネットを利用していれば、気がつかないうちに、当社関連のさまざまなサービスに触れていることも多いと思います。
EX4200により柔軟で拡張性に優れたオフィスネットワークを構築
EX4200の導入状況を教えてください。
現在、本社は3つのフロアにまたがっており、それぞれフロア(A)に3台、フロア(B)とフロア(C)に2台ずつ、計7台のEX4200を導入しています。フロアごとに複数のEX4200をバーチャルシャーシ構成にしており、フロア単位で理論的に1台のスイッチとして管理できるようにしています。
また、サーバールームが集約されているため、フロア間はアップリンク接続しています。
バーチャルシャーシによってネットワークが仮想化され、高速なバックプレーン容量を確保できたことから、フロアが分かれているにもかかわらず、柔軟で拡張性に優れたネットワークを構築することができました。
フロアの利用者は何人ぐらいでしょうか。
フロア(A)は300人程度、フロア(B)とフロア(C)は100人程度のユーザーが利用しています。
スピーディーなビジネスをサポートするネットワークを構築するために
VPLS を利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
当社では、何よりも実行スピードが最優先で要求されます。また、「Ameba」を中心とするサービスの開発改善や更なる規模拡大に伴い、積極的に採用活動を行っているため、オフィスの拡張や組織体系の拡大・変更といったことが多く発生し、形を変えていきます。
社内ネットワークが使えなければ仕事ができないので、このようなビジネスや組織体系の変化に合わせてネットワークやポートの構成を柔軟に変更できるネットワークが必要でした。ネットワークの対応の遅れが原因で、社員にストレスを与えることや、ビジネススピードを落とすことはできません。
EX4200を選択した理由
EX4200を導入した経緯を教えてください。
EX4200を導入する以前から、本社のネットワーク構築は双日テックイノベーションにお願いしていたのですが、オフィスのフロア拡張にあわせて引き続きネットワークの構築をお願いしました。その時に提案されたのがEX4200によるネットワークの拡張でした。
ネットワークを拡張するにあたって、どのような要件を出しましたか。
まず基本的なことですが、安定性、信頼性が高く、柔軟性のあるネットワークを構築することを最優先事項として伝えました。 一方、技術的には、ビルの設計上、各フロアから複数のアップリンクを敷設することが難しかったので、最小限のアップリンクでパフォーマンスの高いネットワークを構築できる方法を提案してもらうように依頼しました。
そのほか、ネットワーク自体の拡張性が高いことに加え、既存ネットワーク機器を選定することを要件として提案をお願いしました。
EX4200の導入を決定した理由を教えてください。
ジュニパー製品を導入するのは初めてでしたが、国内外における導入実績が豊富で、管理者向けのトレーニングコースも充実しており、何よりも双日テックイノベーションが自身をもって提案してくれたことが、EX4200に決めた最大の理由となりました。
またEX4200でネットワークを仮想化すれば、次の導入効果を見込めることから、会社を説得するのも難しくありませんでした。
(1)ネットワークの構成変更が、これまでとは比べものにならないほど柔軟かつスピーディーに対応できるようになる。
(2)アップリンクを最小限の構成で接続できるので、将来、さらにフロアを拡張することになっても容易にネットワークを拡張できる。
(3)これらの結果、ネットワーク構成の変更作業にかかる手間と時間が短縮され、運用コストが削減されるだけでなく、限られたネットワーク管理者の人的リソースを有効に活用できるようになるので、作業効率が向上する。
また既存ネットワーク機器との接続に関しては、事前に双日テックイノベーションの新技術サービスセンター「NETFrontier Center」にテスト環境を用意してもらい、実際に稼動を確認していただいたので安心して導入できました。
双日テックイノベーションにネットワークの構築を任せた理由
双日テックイノベーションに本社ネットワークの構築を任せた理由を教えてください。
本社のネットワーク構築をお願いするベンダーを選定する際、もっとも熱心に提案をしてくれたのが双日テックイノベーションでした。依頼したことに対してのレスポンスも早く、信頼のおけるベンダーだと感じました。
また提案の内容を見ても、最新の技術や機器を盛り込んだものとなっており、経験が豊富でネットワークのことをよく理解しているということがわかりました。システム全体に言えることですが、特にネットワークは日進月歩で技術が進化していきますので、できるだけ長く機器やシステムを利用するために、最新の技術や機器でネットワークを構築することは重要なポイントになると考えています。
双日テックイノベーションへの期待
今後、ネットワークを拡張する予定はありますか。
EX4200を導入したことでエッジスイッチの部分はとてもシンプルな構成になりました。一方、ネットワーク全体を見るとまだ複雑な部分も残っているので、ネットワークの設計や構成をよりシンプルな形にしていきたいと考えています。
今回、エッジスイッチの導入と並行して無線LANの拡張も予定しており、既存の無線アクセスポイントと新設の無線アクセスポイントの給電用にPoE対応スイッチを別に用意することを考えていました。しかしEX4200がPoEを標準でサポートしていたため、シンプルな配線で無線LANの拡張をスムーズに行うことができて助かりました。
双日テックイノベーションへの期待があれば教えてください。
ネットワークのプロフェッショナルである双日テックイノベーションには大いに期待しています。これからも厳しい要望をお願いすることもあるかもしれませんが、引き続き当社のネットワークをサポートしていただければと思います。
※記載の担当部署は、2010年8月の組織名です。